木質建材事典
フローリング
木質素材の床材(無垢材の床材は除外)
木質素材の床材を総称してフローリングといいますが、ここでは無垢材のフローリングは除外し、板を接合し単層または複層の床材として加工された製品について解説しています。
フローリングの製造が工業的に始まったのは、大正2(1913)年、北海道からヨーロッパ向けに輸出するナラのインチ材(寸法をインチフィート単位で挽いた製材)の端材処理のためといわれています。
その後、広葉樹材の乾燥・加工技術の進歩や発達に応じて建築需要も伸長。生産が盛んになりました。
洋間中心の生活になった現在、需要の内容も高度化、多様化し、これに対応して生産されるフローリングの種類も広がっています。従来からの単層フローリングに加え、多様な種類の複合フローリングの生産が伸びています。
- あたたかさ
木材の優れた保温性が、暖かさを感じさせます。
- さわやかさ
木材の湿度調節機能により、空気中の湿気を吸収します。
- ほどよい弾力性
適度の弾力性を持っており、足に対する衝撃をやわらげます。
- 滑らない
滑らないことも居住性の大切な条件。
室内でペットを飼うお宅では、ペットの脱臼防止に効果的。 - ダニ、カビを寄せつけない。
清潔でジメジメしないのでダニ、カビが発生せず快適で衛生的。
掃除のしやすさも魅力のひとつです。
モザイクパーケット
複合3種フローリング
- 単層フローリング
●フローリング・ボード
ブナ、ナラ、カバ等の広葉樹、アピトン等の南洋材、針葉樹の1枚の板などを基材とした単層(一つの層)のフローリングです。
●フローリング・ブロック
板を二枚以上並べて正方形または長方形に接合したものを基材とした単層のフローリングです。
●モザイク・パーケット
板の小片(ピース:最長辺22.5cm以下)を2枚以上並べて紙等を使用して組み合わせたものを基材とした単層のフローリングです。 - 複合フローリング
●複合フローリング
・合板のみを基材とした複合フローリング。
・集成材または単板積層材のみを基材としたフローリング。
・またはそれ以外の木質材料を基材としたフローリング。
・またはこれらと組み合わせたものを基材としたフローリング。
フローリングには多くの種類があります。施工後、相当長期間にわたり毎日接することから、施工業者、フローリングメーカー、販売店、フローリング工業会(関連リンク参照)など専門家のアドバイスに従い、使い途に合う材料を慎重に選択する必要があります。最近では防音性能や、ホルムアルデヒド対策にも十分な配慮がなされています。
JASによる区分・品質表示の詳細は木質材料のJASについてページをご覧ください。