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防虫、防腐、防蟻、防カビ等木材保存

防虫、防腐、防蟻、防カビ等木材保存についてよくある質問

Qヒラタキクイムシの被害を受けやすい樹種とその原因を知りたい。

Aヒラタキクイムシの主な栄養源は、材中のデンプン、単糖類及びタンパク質でデンプンの多い広葉樹が産卵対象となります。特に導管径が大きくデンプン量が約3%以上の材(ラワン、ナラ、カシ類、キリ、竹)が産卵されやすいといわれます。広葉樹の心材や針葉樹には産卵しません。針葉樹は、広葉樹に比べて栄養分(特にデンプン)が少なく、また、針葉樹の一部の抽出成分が産卵・発生生育を阻害することが要因としてあげられています。

Q乾燥した材に被害を及ぼす害虫(シロアリ)はどのようなものか知りたい。

A乾材シロアリとしては、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリがあげられます。加害習性として乾材を加害し、含水率の高い木材は加害しにくく、被害箇所は天井や小屋組の梁・板材、柱上部が多いようです。

Qシロアリはどのような環境で多く発生するか。

Aイエシロアリ、ヤマトシロアリの被害は、床下の通風の悪い家屋に多く、特に台所・風呂場・洗面所・便所など水を使うところ、コンクリートの土間、玄関その他雨もりのするところに多いようです。

Q防虫薬剤には、代表的なものとしてどのようなものがあるか。

Aヒラタキクイムシなどの乾材虫用の薬剤として防虫のみを目的としたものには、フローリングのJAS規格では、ほう素化合物、ホキシム(ホキシム及びオクタクロロジプロピルエテールの混合薬剤を含む。)、フェニトロチオン、ピリダフェンチオンで処理したものを対象としています。

Q木材の防腐剤には、代表的なものとしてどのようなものがあるか。

A水溶性防腐剤として第四級アンモニウム塩(DDAC)やアゾールなどの有機化合物、油溶性防腐剤としてナフテン酸塩やクレオソート油、乳化性防腐剤としてナフテン酸銅などがあります。

Q防カビ処理の効力を判断するにはどのような試験方法があるか。

A防カビ試験法として、かび抵抗性試験法及び木材用防かび効力試験法(日本木材保存協会規格第2号)があります。

Qシフェノトリンを分析するには、どのような方法で行うか。

A合板のJASでは、接着剤混入法により処理したものについての試験法が規定されています。

Q木材保存剤の審査機関があると聞くが、その機関名を知りたい。

A社団法人日本木材保存協会にて、木材保存剤や処理木材の認定を行っています。

Q防虫処理をしたフローリング(流通業者の言い分)を使用して3年を経過した後にヒラタキクイムシの被害にあった。
流通業者は、間違いなく防虫処理を施した製品を納入した。最近は、低ホル化により虫害にあうケースが多く、そのためではなかろうかとの見解である。JASの防虫処理試験に合格したもの(JASマーク表示品)は、本当に防虫効果があるのか。また、数週間あるいは短期間のうちに虫害にあった場合は、JASではどのような対処をするのか。

A使用時にJAS表示の確認がされていないようであり、この場合、防虫処理の効果について判断するのは困難です。
低ホルムアルデヒド化が進み、虫害を多く受けるということについては、実証されていません。JASに定められた薬剤を規定量使用して製造すれば、防虫効果はあり短期間のうちに虫害を受けるようなことはありません。

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